国連(United Nation)/エイズタンザニアにいた時。 ルワンダとか、ブルンジは、ちょうど内戦が終了した頃で。 まだ多くの難民が、タンザニア国境近くの難民キャンプで暮らしていた。 難民は、当然国連からの援助を受ける。 タンザニア政府は、難民を受け入れると、国連からの援助を受けれるので、もうカリブカリブと言わんばかりに受け入れていた。 タンザニアは貧乏な国だ。 だから、国家資金のやりくりをするのに、いろんな国や団体からお金をもらわなきゃいけない。 大統領、がんばれよ。 まぁ、そんな風に、難民を受け入れるのはいいんだけど。 国連のそういったガイドラインでは。 難民の生活を保障するために。 その生活レベルは、世界共通にしなければいけないって言うのがあるみたいだ。 ↑ 写真は別に関係ないけど、難民キャンプへ物資を運ぶための列車に手書きで『UN』って書いたもの。 それで、その生活レベルってのは。 一般のタンザニア人のそれよりも高い。 だから、難民は日本人なんかから見たら、結構かわいそうに見えるんだけど。 タンザニア人から見たら、それはそれはうらやましい生活をしている。 『なんだよっ、あいつら難民のくせして』 『朝飯食ってるよ、難民なのに』 『肉食ってるぞ、やつらは。俺らもなかなか食えないのに』 てな感じで、結構文句を言ってたな。 別に難民が悪いんじゃなくて。 タンザニア人の生活レベルが低すぎなんだ。 そのくらい貧乏なんだ、タンザニアって。 写真は、当時世界最大といわれたルワンダから内戦を逃れてタンザニアへの避難民のキャンプです。 人口100万人とも言われてました。ここでは、国連からの物資が豊かで日本からの食糧援助でサンマの缶詰が入手可能とのことでそれをゲットしにわざわざ行った思い出があります。 ルワンダは内陸の海を持たない国。そこの人たちはサンマなんか見た事ないから食べないのです。 タンザニアは貧しい国。日常品もなかなか入手が難しかった上、サンマの缶詰なんて手に入るとは夢にも思いませんでした。 ルワンダの難民の方が売ってくれました。彼らは国連からただでもらってるのに。ちっ。 俺がタンザニアに在住していた頃は。 ちょうど隣国のルワンダ、ブルンジで内戦が終結したばかりの頃だった。 まだまだタンザニア・ルワンダ国境には難民キャンプが設置されていて。 ちょうど難民がそろそろ国に戻ろうかとしていた頃だったのだ。 そんな時、一度ここの国連事務所に訪れた事があった。 そこで見たポスターがこれ。 これは、ルワンダ難民の子供が書いた絵だそうな。 思いっきり、戦争の悲惨さを、その子供が見たまんま伝えてくれるこの絵は。 実際に戦争当事者のみになった事のない俺には、いまだになんか実感がないものとしか見えなくて。 『本当に起きた事なのか?』みたいな感じで見てしまいがちなのだが。 本当に起こった事で。 そして、ルワンダやブルンジでは、もう戦争は終わったけれども。 世界中のどこかで、同じような絵を描く子供が。 まだまだいっぱいいて、そしていっぱい増えているという事も。 知っておくべきなのかもしれません。 エイズの問題は、タンザニアだけではなく、アフリカ諸国一般で深刻だ。 その中でもとりわけ、タンザニアの南部に位置するマラウィ共和国は、本当に深刻みたいだ。エイズの被害は、「奴隷制以来の社会的大災害」といわれている。 通常、HIV感染者、エイズ患者とコンタクトを取るのは容易ではない。自ら名乗り出る人もいるが、数は極めて少なく、エイズという病気の性格上、身分を隠すのが普通だ。 HIV感染者は、どこでだれから感染したのか分からないというケースが多い。つまり、不特定多数の相手との関係がそこにある。放漫な性関係が感染の最大要因となっている。 特にアフリカでは、いわゆる「結婚」という概念は薄く、結婚せずに男女が関係を持つのは当たり前。「アメは包み紙をむかないと甘さは味わえない」と言って、コンドームをつけたがらない男性が多いため、未婚の子供が産まれるという結果になる。子供が産まれても、男性は責任をとらず、大抵は逃げ出す場合が多い。HIV感染者の男性が、このように多くの女性と関係を持つことで、エイズの被害は拡大してゆく。 二千五百万人。これはサブサハラにおける現在のHIV感染者数だ。この地域だけで、世界のHIV感染者総数の七割を抱えている。 エイズ問題に取り組む現地専門家の話を聞くと、「エイズは白人が黒人を抹殺するために作り出した病気」という解釈が黒人の間にあり、いまだ根強く残っているそうだ。 これは都市部から離れた田舎や貧困地域に顕著である。さらには、エイズの存在自体を知らない人すら多いという。 これらの示すものは教育の不十分さである。無知がエイズ禍を拡大している。 マラウィの平均寿命は40歳に届かない。これだけ短命であると、高度な技術者などが育たないのだ。 高度な技術者の育成には、長い年月がかかる。 ちょうど一人前の技術者が育ったかと言うとき、彼らは死んでしまうのだ。 死んでしまうと言うよりは、エイズによって殺されてしまうのだ。 写真は、マラウィを旅行したときのもの。 マラウィがいかにエイズが深刻で、それに対する対策を取ろうとしているかがわかるだろう。 ↑ 『Cool Guys Always Use Condom いい男はいつもコンドームを使う』 え?そうなの?いつも使っちゃったら子供できないじゃん! ↑ 『AIDS is killing Africa. Malawian Change YOUR Behavior Now! Let us Save Our Country エイズはアフリカを殺しています。 マラウィ人は今こそ習慣を変えるときです。 私たちの国を守りましょう。』 大統領自ら出演のポスターです。 う~ん、深刻さが伝わります。 ↑ 『Have you been tested for HIV HIV検査をしましたか?』 大きなお世話だ!なんて思ってはいけません。真剣なのです。 ↑ 『Real Man Always use Condoms 本当の男はいつもコンドームを使う』 う~ん、これもどうだか・・・。 マラウィではエイズはあたかも男の勲章として、むしろ自慢出来る病気として語られていることがあるそうだ。 若い男性の多くが、その辺りの多くの地方ではエイズはもっぱら男らしさ、そしてモテる男の象徴としてさえ認識されており、感染経路に関して誤解している他、中にはHIVに感染している証拠が無いにも関わらず、自らあえてHIV陽性である事を主張する男性すらいるそうな。 最近では小学生などでも”5年以内には皆どうせエイズで死ぬから”と教師に主張し、授業を一切まじめに受けようとしない子供もいるらしい。 これじゃぁ本当にやばい。 こうしたポスターを見てみると、かなり滑稽にも見えるけど。 アフリカにとって、これはまさに笑い事ではないのだ。 エイズはアフリカを滅ぼす。本当にそうなるかもしれません。 |